重症筋無力症

「重症筋無力症」とは

筋肉が収縮する仕組みは、神経の末端からアセチルコリンという物質が、筋肉にあるアセチルコリン受容体という部分に結合することにより、刺激が伝わり筋肉が収縮します。また筋肉の収縮が戻るためには、このアセチルコリンがコリンエステラーゼという酵素により分解される必要があります。

「重症筋無力症」の原因

重症筋無力症は、何らかの原因でアセチルコリン受容体に対する抗体(抗アセチルコリン受容体抗体)ができてしまう病気です。この抗体がアセチルコリン受容体に結合することによりアセチルコリン受容体にアセチルコリンが結合できない、アセチルコリン受容体が壊れてしまうなどの現象が起こり、筋肉の収縮が弱まってしまいます。具体的な症状としてまぶたが下がる、物が二重に見える、話していると鼻声になる、呂律が回らなくなる、飲んだり食べたりするときにむせるなどがあります。

  

「重症筋無力症」の治療

また症状は朝方はわりと症状が軽く、夕方になると重くなる日内変動がみられます。治療としては抗コリンエステラーゼ剤、副腎皮質ホルモン、免疫抑制剤、また血漿浄化療法、胸腺摘出術などを行うこともあります。